02.11.2022 | カテゴリー, Tax
米国個人所得税確定申告シリーズ- (4)
キャピタルゲイン
キャピタルゲインとは、株式、証券等の資産を売却した際の売却益と売却損を相殺した後の利益で、全額課税対象となります。売却によって損失が出た場合はキャピタルロスとなります。
利益、損益が発生した場合は、個人確定申告書上で報告する事が必要となります。
アメリカで主たる住居を売却した場合、購入金額よりも売却金額が高ければ利益が発生しますが、売却益のうち、$250,000(独身または夫婦別申告)、$500,000(夫婦合算申告)までは、以下2つの条件を満たす場合、控除をとることが認められいます。
非課税枠を超えた売却益は長期キャピタルゲインとして課税されます。なお。転勤、病気、予測不可能な事情でこの2年間の条件を満たせない場合には、減額された控除額を適用することが認められています。
売却損については控除の対象となりません。
株式・証券等の売買による売却益と売却損を相殺した結果発生した収益は課税となりますが、1年超保有していて売却した資産の場合は15%の優遇税率が適用になります。(下記表を参照)
資産を1年以上保有している場合に適用される優遇税率
税率 | 独身 | 夫婦個別申告 | 夫婦合算申告 |
課税所得額 | |||
0% | $40,400未満 | $40,400未満 | $80,800未満 |
15% | $40,400 ~ $445,850未満 | $40,400 ~ $250,800未満 | $80,800 ~ $501,600未満 |
20% | $445,850以上 | $250,800以上 | $501,600以上 |
売却益と売却損を相殺してキャピタルロスが出た場合は、最大$3,000(夫婦個別申告時は$1,500)まで課税所得と相殺することができます。また、取り切れなかった分については、次年度以降に繰越が認められています。