02.01.2023 | カテゴリー, Tax
Internal Revenue Services(内国歳入庁)がRev. Proc. 2022-38によりインフレーション調整による2023年の税調整額の変更を発表いたしましたのでお知らせいたします。
IRSからの発表を基に主な(特に個人所得税に関連して)2023年度分税調整額の変更を以下に記しましたのでご参考下さい。
個人所得税
税率 - 夫婦合算申告
税率 - 独身
税率 - 夫婦個別申告
定額控除(Standard deduction)
Status | 2022 | 2023 |
夫婦合算 | $ 25,900 | $ 27,700 |
独身 | $ 12,950 | $ 13,850 |
夫婦個別 | $ 12,950 | $ 13,850 |
扶養子女税額控除額 (Child Tax Credit・Credit for other dependents)
Child Tax Credit: 米国市民または居住者で社会保障番号を持つ17歳未満の扶養家族に対して与えられる税額控除となっています。
2022 | 2023 |
$ 2,000 | $ 2,000 |
過去、コロナの影響でP.L. 117-2(American Rescue Plan Act of 2021)により2021年度は$3,000となっていましたが、2022年度からは従来のベースにもどっております。
Credit for other dependents: この税額控除は17歳以上の扶養家族または17歳未満であっても社会保障番号を持たない扶養家族に対して与えられる税額控除となっています。
2022 | 2023 |
$ 500 | $ 500 |
代替ミニマム税 (Alternative Minimum Tax)
代替ミニマム税は、高額所得者が税法の恩典を利用し納税額を極度に低く抑えることをできにくくする仕組みとなっています。代替ミニマム税の計算においては、これら税法の恩典を取り除いて課税所得を再計算し、その額から代替ミニマム控除額を除いた額に税率26%もしくは28%を掛けて算出します。最終的には、通常の税額と比較してどちらか高い税額を選択することになります。
代替ミニマム控除上限額 | 2022 | 2023 |
夫婦合算 | $ 118,100 | $ 126,500 |
夫婦個別 | $ 59,500 | $ 63,250 |
独身 | $ 75,900 | $ 81,300 |
代替ミニマム控除額は、所得額がある一定の額を超えた場合減額されることになります。
代替ミニマム控除減額開始所得額 | 2022 | 2023 |
夫婦合算 | $ 1,079,800 | $ 1,156,300 |
夫婦個別 | $ 539,900 | $ 578,150 |
独身 | $ 539,900 | $ 578,150 |
外国所得控除上限額 (Foreign Earned Income Exclusion)
2022 | 2023 |
$ 112,000 | $ 120,000 |
米国市民・永住権保持者で米国以外の国で働いて給与を稼得している場合、外国税額控除とは別に海外からの給与に対して所得控除の恩典が与えられています。その控除額が上記となります。
その他の税
社会保障税調整
米国社会保険庁(Social Security Administration)は2023年度の社会保障税の課税上限額を以下のように発表しています。
2022 | 2023 | |
Tax rate | 7.65% | 7.65% |
課税上限 | $ 147,000 | $ 160,200 |
この7.65%はThe Social Security(OASDI)の6.2%の部分とThe Medicare(HI)の1.45%の部分とで構成されており、2013年以降個人所得額が$200,000($250,000夫婦合算申告)を超えた場合追加で0.9%のAdditional Medicareが加算されることになっています。
401K年金掛け金上限額 (IRS Notice 2022-55にて発表)
2022 | 2022 | |
掛け金上限 | $ 20,500 | $ 22,500 |
Sec 179による一括減価償却費用額
2022 | 2023 | |
一括損金算入上限額 | $ 1,080,000 | $ 1,160,000 |
資産購入上限額 | $ 2,700,000 | $ 2,890,000 |
これは事業者が事業用資産購入に際し選択として上限額まで損金算入ができるというものです。この上限額は購入資産額が上記にある限度額を超えた場合、その損金算入額が減額されることになります。