05.26.2023 | カテゴリー, Tax
Internal Revenue Service (内国歳入庁、以下 ”IRS”) の報告によると、これまで全米で150万人近くに達する納税者が2019年度の税務申告を未だ済ませておらず、結果凡そ15億ドルに及ぶ還付金が未請求のままであると推定されています。この年の還付額の平均中央値は893ドルで、IRSは各州ごとに特別な計算方法を用い、これら還付の対象となり得る納税者数の割り出しを進めました。
米国税法上、納税者には源泉徴収税や予定納税の還付請求、或いは還付つき税額控除申請のため、本来の税務申告期日から通常3年の猶予期間が設けられています。但し、この3年を経過すると、未請求の還付金は米国財務省の所有となります。コロナ禍の影響で、2019年度の税務申告書の提出期限が2020年4月15日から2020年7月15日まで延長されたことを受け、設けられた3年の猶予期間も2023年4月18日から2023年7月17日 (7月15日: 土曜日) まで延期となりました。
IRSコミッショナーのダニー ∙ ワーフェル氏は次のように述べています。「2019年度の当初の税務申告時期にパンデミックが発生し、納税者は極めて異例な状況下に置かれました。続けてその年の申告期限が7月まで延期されたこともあり、これら納税者の多くが還付金の請求をただ失念していたのかもしれません。学生やパートタイム労働者、その他低所得層の納税者が税務申告を見過ごしたり、また還付を受けられる可能性があることに気付いていない場合もよく見受けられます。今年7月の最終申告期限に間に合うよう、当局としては納税者の方々が税務申告に必要な情報の確認と収集に速やかに着手されるようお勧め致します。」
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